宅建士になるには

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宅地建物取引士(宅建士)になるにはどうしたらいいのでしょうか。
宅建士になるまでの道すじをまとめました。

まずは宅建試験に合格!

まずは宅建試験に合格!

宅地建物取引士になるためには宅地建物取引士資格試験を合格しなければなりません。宅建試験は年に1回、例年10月の第三日曜日に実施され、12月初旬に合格発表があります。宅建試験に合格すると合格証書が送られてきます。

宅建試験に合格しただけでは”宅建士”にはなれない!登録が必要!

宅建試験に合格しただけでは宅建士にはなれない!登録が必要!

見出しの通りですが、宅建試験に合格しただけではまだ「宅地建物取引士」にはなれません。その時点では「宅地建物取引士資格試験合格者」であって正式な宅建士ではないのです。次のステップとして宅地建物取引士としての「登録」が必要になります。

登録には2年以上の実務経験か登録実務講習を修了する必要がある

これも見出しの通りですが宅建士として登録するためには、「宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有すること」もしくは「登録実務講習を受講し修了すること」となっています。

宅建に受かったからといってすぐに宅建士になることはできないんですね。

「宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有すること」というのは不動産業(宅建業者)で2年以上働いたことがあるかどうかということです。申請時から遡って過去10年以内に2年以上の経験がないとダメです。そしてその実務経験としてカウントできる仕事内容は、お客さんに対して説明をしたり、物件の調査などの具体的なな宅地建物の取引に関する業務であることが条件とされています。

受付や秘書、総務、人事、経理、財務等の一般管理業務、その他補助的な事務の経験はカウントされないようです。

また、実務経験先である不動産会社(宅地建物取引業者)の「従業者名簿」に氏名などが記載されていることが必要です(宅建業者は従業員名簿に従業員の氏名などを記載しておくことが法律で定められています)。

では実務経験がない人はどうするのでしょう。「登録実務講習」という講習を受けて、修了すれば大丈夫です。

ちなみに「登録実務講習」は国土交通大臣が指定する機関で受講することができます。大体の資格の学校などで開催されています。「登録実務講習」は有料で、15,000円~20,000円くらいで受講できます。安いところだと12,000円台で受けられるところもあるようです。

「登録実務講習」に申し込むと、教材が送られてきます。最終的には2日間のスクーリングがありますが、それまでの1ヶ月程度の期間で自宅学習をしてくださいということになっています。学習内容としては、宅地建物の取引の仲介業務の流れなどです。ちょっとした宅建試験みたいな問題演習もあると思います。まあぶっちゃけ皆さんそんなに真面目に勉強したりとかはしないと思います。

そしていよいよスクーリングが始まります。スクーリングではテキストに沿って、不動産の調査、重要事項説明書や契約書の作成など、実務的な内容を学習します。

スクーリング2日目の最後に修了試験があります。この修了試験に合格しなければなりません。○×問題や記述問題があり、8割以上の正解で修了(合格)です。ただ、講師の方が講習中に試験に出るところを教えてくれたり、テキストも見てOKとなっていることが多いので、ほとんどの方は合格できると思います。

不動産の実務経験が2年以上無い方は、この登録実務講習を修了することで、不動産取引に関して2年以上の実務経験を持つ方と同等以上の能力を有するとみなされます。

登録はどこで、どのように行うのか

登録はどこで、どのように行うのか

宅地建物の取引に関して2年以上の実務経験を有する方や、登録実務講習を受けて修了した方は、宅建士として「登録」の申請をすることができます。

「登録」は「試験を受けた都道府県の知事」に対して行います。

登録の申請をすると宅建士として問題がないかの審査があり、問題なければ登録されます。

※審査内容としては、例えば、過去5年以内に禁錮や懲役刑に処せられていないかなどがあります。

各都道府県に「公益社団法人○○県宅地建物取引業協会」という団体があり、そこで宅建士の登録をすることができます。

登録するためにはいくつかの提出書類があります。

  • 登録申請書
  • 誓約書
  • 身分証明書
  • 登記されていないことの証明書
  • 住民票
  • 合格証書(原本・コピー)
  • 顔写真(1枚)
  • 登録資格を証する書面(実務経験の証明書や登録実務講習の修了証)

結構あるんですね(^^;

特に登録資格を証する書面は実務経験先の宅地建物取引業者が保管している「従業者名簿」のコピーや代表者印を押印する必要があったりして少し手間がかかりますね。従業者証明書も確認される場合があるようなので、宅建業者にお勤めの方は持参した方がいいと思います。

登録するには37,000円の登録手数料がかかります。そんなに金とるんかーい!

原則は宅地建物取引業協会の窓口で手続きが必要なのですが、県外にお住まいの場合には郵送(簡易書留)でも申請できるようです。現地で手続きを行う場合には、平日の16:00までしか窓口がやっていないので注意が必要ですね。

また、未成年の方は原則として登録ができませんが、ご両親などの許可を証明する書類などがあれば登録できます(ちなみに未成年の方でも結婚している方は許可がなくても登録できます)。

登録完了にはだいたい1ヶ月~2ヶ月程度かかるようです(結構長い)。

登録されたら悪いことをして抹消されない限りは一生有効です。

登録が完了したら登録通知書(はがき)が自宅に送られてきます。

宅地建物取引士証をゲットするまでは宅地建物取引士ではない!

宅地建物取引士証をゲットするまでは宅地建物取引士ではない!

宅建に合格し、登録実務講習も受けて、登録の申請手続きを行って、これでやっと宅建士になれた!とお思いのあなた。甘い甘い!!まだまだ宅建士への道のりは続きます。

登録したら、次のステップとして「宅地建物取引士証」の交付申請を行います。

この「宅地建物取引士証」の交付を受けて、はじめて宅建士となれるのです。

なお、宅地建物取引士証の交付申請にも条件があります。

条件とは、宅建試験に合格して1年以内であること、もしくは宅建合格後1年以上経っている場合には6ヶ月以内に「法定講習」を受けていること、です。

ちなみに法定講習は16,500円で受講できます(またお金かかるのかよ)

法定講習は各都道府県の宅建協会の会場で行います。主に平日午前から6時間30分程の講習になります(1日間)。法定講習では法改正点や税制や業者トラブル事例などを確認します。

なるべく宅建に合格してから1年以内に交付申請した方が良さそうですね。

宅建試験合格後1年以内の方や、半年以内に法定講習を受けた方は宅地建物取引士証の交付申請ができます。

交付申請は登録の申請と同じく各都道府県の宅建協会で手続きを行います。

交付申請の際に必要な書類としては、

  • 宅地建物取引士証交付申請書
  • 顔写真 3枚(同一のもの)
  • 登録通知書(はがき)

です。

なお、交付申請する際には4,500円の手数料がかかります(まだ金とんのかよ)

交付申請してから宅地建物取引士証が届くまで、10日間くらいかかるようです。

登録の申請を行ってから宅地建物取引士証の交付を受けるまで、2、3ヶ月かかるようですね。

お金も時間もかかりましたが宅地建物取引士証を手にしたその時、初めて宅建士となります。

お疲れさまでした。これからは宅地建物取引士として羽ばたいてください!

なお、不動産業の実務経験が2年以上無い方がここまでかかった費用(登録実務講習+登録申請手数料+交付申請手数料)は約6万円でした。

まあ、今後宅建士としてさらに稼ぐから問題ない!!

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